フィリピンパブの栄枯盛衰とベトナムバーの台頭

  • 2021年3月2日
  • BAR

2004年まで日本国内で隆盛を極めたフィリピンパブは、興行ビザ(所謂タレントビザ)が取得できなくなり、一気に廃れてしまった。

フィリピン本土へ行けば、相変わらず若者で溢れかえっているものの、来日のハードルが上がったため、日本国内のフィリピンパブだけ高齢化している。

これに変わって現在もっとも勢いがあるのが、ベトナム人留学生と技能実習生だ。コンビニでも居酒屋でもベトナム人アルバイトが目立つ。

同時に日本の少子化により、日本人アルバイトの獲得は難しくなった。今後もあらゆる街でベトナム人留学生と技能実習生が急増するだろう。

ベトナムガールズバーへ飲みに行くと、ハノイなど北部出身者が多いことに気づく。南部は2割くらいしかいない。

送り出す側の都合かもしれないが、留学生の方が技能実習生よりも裕福な家庭の子が多く感じる。そもそも留学生は大学へ通うわけだし、技能実習生は大学を出ていないケースが多い。

大学へ通うベトナム人と、出稼ぎに徹しているベトナム人とでは、家庭環境に差があるのかもしれない。

ベトナム人技能実習生は3〜5年の期間で、単純労働以外の職につく制度とされている。ただし、単純労働の線引きは曖昧だ。

技能実習生は3年もすると仕事にも慣れてきて、雇っている会社はそのまま働いて欲しいと思うことがある。

ところが延長するには大学卒が条件に含まれているようで、そもそも大学になんて行かせられない家庭だから技能実習生をやっているというミスマッチも。

結果的に企業は新しい技能実習生を採用して仕事を0から教えなければならない。

ここが微妙な制度で、企業は残って欲しいと願い、同時に技能実習生が残りたいと願っていても、技能を習得して本国で生かすという大義名分から外れてしまうことに。

ベトナムガールズバーで働くのは、留学生のアルバイトとなる。そのためバイト代を仕送りするより、むしろ本国の親から仕送りをもらっているケースもある。

ベトナムで外国留学するのは、それなりに裕福な家庭が多いのかもしれない。